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思わず舌鼓の想い
鰹節の最高級品の本枯節血合抜を使用したふりかけの“口どけ”。こちらは、ただ単に開発されたものではありませんでした。
我々が“口どけ”を含めた鰹節などの日本古来の食材を、次世代に伝えていく決意を決めたのには、実はある老紳士との約束が有りました。
その紳士は戦前産まれの人で、戦中から戦後へと食べ物のない時代に青年時代を過ごされました。
その後の経済発展の中で世の中は確かに豊かになり、美味しい食べ物が続々と輸入されてくるようになり、目新しい物に驚くとともに、その美味しさに感激されたとの事でした。しかしながら、どうしても青年時代に食べた物の味が忘れられないと言います。そして突然、
「あのねぇ、お願いがあるんだ。あの子供の頃に食べた本当の日本の食ベ物をぜひ残して欲しいんだ。そして数は少なくなっても良いから、次の世代に引き継がせてくれないかな? これは日本人として絶対必要な事なんだよ。誰かが残さなければいけないから・・・」
と、私にお願いをしてきたのです。
老紳士のお話は、正に日本食に携わる人間として、私にとっては使命だと思えたのです。
日本に有る数々の伝統的な食材をどのようにして後世に伝えていくのか?
口で言うのは簡単ですが、実際に取り組んでみるとこれほど難しいものはありません。ましてや本物の素材というものは、少しでも手を加えると味が劇的に変わり、あなたが味わった時に繊細な味が上手に伝わりきれない事もあるのです。
鰹節ばかりでなく、使う素材、製法にこだわって完成した“口どけ”。
最高級の鰹節ばかりでなく、“秘伝のたれ”には化学調味料が一切使用されていません。
また絶妙の味付けと共に、とろける食感を生みだす為には、そのほとんどが手作り。そこには鰹節のプロとしての意地だけなく、あなたに味わってご満足していただきたいのは勿論の事、老紳士との約束が果たせる物でありたいという想いが詰まった逸品なのです。
ついついこだわりすぎて時間ばかりがかかり、お叱りの言葉を頂戴する事もしばしばです。限られた量でしか御案内出来ませんが、この機会にぜひ御賞味ください。